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健全な4つの価値観について

最近お客様からのクレームが目立ちます。その全てがと言っていいほど、「我々の仕事に対する考え方、取り組み姿勢の甘さ」のご指摘です。技術的な技能的な未熟度や、知識の習得不足に関するクレームではありません。

しかしながら、我々は以前からこのことには一生懸命取り組んでいます。ですが一向にこの手のクレームは減りません。

なぜでしょう。。。

原因は二つ考えられます。

一つは管理システムの未熟さです。 一人ひとりの行動をPDCAによって管理する仕組みができていないと考えられます。 組織の一員として自分の役割がいまだに不明確、自分の肩書きは知っていても、組織のリーダーとして何をどのように動いたらいいのかわからないという人もいます。

また「管理」を形だけに終始し活かしていない、ということも考えられます。

このことはISOに取り組んでいる内容をもっと充実させて、本当に社業に沿ったISO活動に取り組んでいきたいと思います。

二つ目はその人が持つ価値観の不健全さです。何が健全か、不健全かの議論はありますが、一般的に考えてみて、自分に甘く考えがちの人は仕事に取り組む姿勢も甘く、同じミスを繰り返します。

昨日、朝礼で氷山の絵を描いて、いま一度我々の心と行動の話をしました。

海面に出ている、我々が見ている氷山は実はほんの一部でそのほとんどは水の中に沈んでいて、我々の目には見えません。我々の行動も、見えている部分であって、我々のふるまい、行動、話し方、態度など、見えている部分はすべて「見えていない」心の部分、つまり我々のものの見方、考え方がどの程度健全なのかによって行動パターンが決まってきます。

我々のものの見方、考え方を支配する価値観は大きく分けて4つあります。

自分の仕事をどのようにとらえているかという「仕事観」
我々のまわりの人をどのようにとらえているかという「人間観」
自分自身の人生をどのようにとらえているかという「人生観」
我々の社会をどのようにとらえているかという「社会観」

この4つの価値観をどれだけ健全に持てるかで、行動の仕方、態度、たち振る舞いが変わってきます。

たとえば、「仕事観」が不健全な人は、仕事そのものを粗末に考えます。労働の対価は金だけとしか考えません。ですので、たとえ仕事が中途半端でも時間がきたら仕事をストップさせます。お客様の満足は考えていません。自分中心で仕事を回していきます。

「人間観」が不健全な人は、まわりの人に感謝しません。ありがとうの気持ちが足りず、まわりの人がやって「当たり前」です。「共感する力」も不足していますので、まわりの人がどれだけ大変な思いをしているのか理解しようとしません。

「人生観」が不健全な人は、自分の人生そのものを大切にしません。ですので、未来を切り開くための努力が足りずにその日暮らしです。目標をたてることも苦手で、常に目の前のことばかりです。

「社会観」が不健全な人は、たとえば、赤信号で止まった時にいきなりドアが開き、車の中の灰皿のなかのたまった吸殻を道路に捨てるような人、家の中のたまったゴミをコンビニのゴミ箱に平気で捨てる人、こういう人です。

全て、物事をどのように見ているのか、考えているのかで、その人の行動パターンが全て決まってきます。つまり「みえない部分」が「見える部分」支配しているのです。

ところが、いままでの指導の仕方は「その人の意識が足りない」ので、「もっと意識をもってください」でおしまいです。

そうではなくて、その人が持っている価値観まで踏み込んでいかないとなかなか改善は図れません。会社で取り組んでいる人財育成活動にしっかり意味づけをして、「なんのために」このことをやっているのかを繰り返し伝えていき、その取り組みが形だけにならないようにして、本当に社員さん一人ひとりの自分自身の行動を考えてもらう場にしなければいけないと思っています。

しかし、そのプロセスにおいてときどき、このような言葉を耳にします。

「なんでそこまでせないかんとや」

もちろん、言われたことに対する抵抗姿勢なのですが、この言葉をよく考えてみますと、「いままでワタシはこのことを一生懸命やっているのに、なぜそれ以上のことをやらないといけないのですか。いままでで十分だと私は感じます。」と言っています。

さらに詳しく言いますと、「自分のやれる範囲はここまで」と自分で決めつけている固定観念を打ち破ることができないので、お客様が我々に求めている本当のニーズに対応できないものの見方・考え方に陥っているということとも考えられます。

お客様が求めているニーズはどのポジションなのか、自分のポジションがどこなのかをしっかり理解できるとつまり「自分に足りないものは何なのか」をいうことを素直に見ることができるようになると、「なんでそこまでせないかんとや」という言葉ではなく、「よしやってみよう」と言う風に変わっていくと私は思います。

この成熟した社会で、モノあまりの時代において、我々はハードの質の高さはもちろん、ソフトの質の高さ、つまり「我々の人間性の質の高さ」を付加価値にしないとお客様の満足がいただけない時代にすでに突入しています。

そして、「人間性の質そのもの」が我々の持っている技術や技能、または知識を引き立ててくれるのです。愛想がいいとその人の腕もいいと思うのが人間の感情です。ブス~っとしているとこの人には頼みたくないなと思うのがお客様の感情です。

お客様が求めているものが、「仕事に対する取り組む姿勢」ということが明白です。他の業種においてはすでにいろんな業種の会社がこのことに真剣に取り組んでいます。同業者でも少しずつですが、気づいた会社が増えてきました。

しかしながら、昔ながら「職人気質」から脱却できない人が多いのが我々の業界です。だとするならばきづいて先に行動した者勝ちです。我々がそこに行かないといけません。

キューハイテックのみなさんがこのことに気づいて、よしやってみようと自分で決めて、会社の取り組んでいる人財育成の取り組みにさらに前向きに取り組んでくれることを期待しております。CIMG1841

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