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景気や経済と我々の幸せ感は必ずしもリンクしません

師走になり、慌ただしい毎日になりました。だんだんと交通量も多くなり、休日の天神・博多駅周辺を歩く人たちの数も多くなっています。福岡の街は日本の中で、特に地方都市では数少ない人口増加中の街であり、若い人たちも多くなりました。福岡空港も滑走路を2本に増やすために、ターミナルビルを移動・改築中です。港に目を移しますと、超大型旅客船が毎日のように来て、多くの中国人観光客がやってきます。天神ビッグバンや箱崎九大跡地など、再開発計画もまだまだあります。いろんな産業も活発に動いており、この福岡の地で生まれ育ったことは、本当にラッキーだなと思うことがあります。

一方、日本全体で見ると、少子高齢化社会真っ只中で、お年寄りの数は年々増え続け、子供の数は確実に減り、人口減少時代に突入している中、経済規模の縮小は避けられず、また国民一人あたりの社会負担が増え続け、国の財政もどんどん圧迫されていて、未来をどのように読み取っていいのかわからないという人も少なくありません。よく「東京オリンピックまで景気はなんとかいいが、それ以降は急激に悪くなる」とか、根拠があるようで、あまり根拠のないような話をよく耳にします。関東圏ならまだしも、東京と福岡はそもそも別物だと思うのですが、日本全体をひとつのマーケットとして見るならば、全国がつながっているという考え方なのかもしれませんね。

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将来に対して、未来に対して悲観したものの見方をしている人が割りと多くいます。それは本当に景気や経済をしっかり自分自身で分析して言っているのかなぁと思うこともしばしばあります。それはむしろ、その人自身の価値観、ものの見方・考え方に問題があるのではないかと思います。普段から否定的なものの見方や、悲観的なものの見方をしている人は、景気や経済も自然とそのような見方をしているのではないかと思います。逆に肯定的で建設的で、普段からプラスにものを見ようとする人は、悪い中でも何かよいところを探そうとする習慣がついているのではないかと思います。

否定的で、現状批判的なものの見方をするのが良くないということではありません。現状から問題を見つけ出そうとするときに、肯定的で建設的で、プラス思考では、問題を見つけることはできません。現状を批判する目が、現状から問題を抽出できるのです。

今は技術革新や、戦後から続いていたイデオロギーによるパワーバランスの変化、新興国の成長・発展による世界経済シフトなど戦後から続いていた日本の社会構造を根底から見直さなければならないとする時代になっています。まさに急激な変化の時代になっています。そうは言いながらも、一旦身についた我々のものの見方・考え方は、そう簡単に変わるものではありません。変化に対応できていない我々のものの見方・考え方は、変化についていけない自分の価値観は脇において、自分を正当化するために、「あれが悪い、これがよくない」と周りのせいにします。

「もう日本はダメだ」という人もそうです。変化についていけない価値観は、よいところを見ようとする力に欠けています。どうすれば良くなるというアイデアも湧いてきません。問題は抽出できても、出てきた問題を、問題解決へのテーマにすること、つまり課題にする力が足りません。プラスの考えが出てこないから、現状を悲観的に見てしまう場合も少なくないのではないでしょうか。

森さん

悲観的に世の中を見る人は、急激に世の中が悪くなるというような極論に走ります。そして、一旦悪くなった環境はもう戻ってこないという様な話し方をします。たしかに日本は少子高齢社会に突入していますが、一気に少なくなるのではなく、徐々に少なくなっていきます。景気は必ず循環します。悪くなる時もあれば、良くなる時もあるのです。長く見れば見るほどそうなっています。そうやって、それでも全体としては日本国内の経済規模は縮小傾向を続けていきます。

そして、それはあなただけでなく、日本に住んでいる以上、多少の地域差はあるにしても、全体としてはみんな同じ体験をすることになります。しばしば「人口が減っていったら、特に我々の業界はひどくなる」と一所懸命、自分の業界だけを見て、業界の先行きを語る人をときどき見ますが、日本に住んでいる以上、人口減少はどんな業界にも影響を及ぼします。あなたの業界だけの問題ではありません。

「人口が減ったら、ウチの会社は悪くなる」これも同じ思考です。あなたの会社だけではありません。あなたの隣の会社も同じ影響を受けます。しかしながら、経済と経営は別物です。外部環境が悪くても、自社の経営はしっかりしているという会社もたくさんあります。経済動向と自社の経営状態は必ずしもリンクしません。良いところはいいのです。

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絶えず、ものの見方・考え方を肯定的・建設的・プラス思考で見ようとする人は、自分のおかれた環境も肯定的に解釈しようとします。「あれがないから、ダメだ」「これが足りないから、できない」というような外部環境の責任にして、自分の考え方や行動を見つめようとしないような人とは異なり、「これがないなら、こうしよう」「今できていないなら、できるようになろう」と前向きな発想をするのです。先程言った、経済環境が悪くても、自社の経営が良いところは、ベースとしてはプラス思考が必ず働いています。「こういう経営環境をどうやったら改善できるのだろうか」「こんな中でも何かチャンスはないだろうか」と常にプラス思考で考えています。その成果が出ているのです。

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さて、いよいよ本題に入ります。これまで前置きが長すぎました(笑)

人が幸せに感じることと、経済環境はかならず比例をするわけではありません。たしかに不景気より景気がいいほうが、経済が活発になり、お金の動きも盛んになることから、そこから発生する幸せ感も多くはなるでしょう。しかし景気が良くても不幸せな人はたくさんいますし、逆に景気が悪いけど、幸せいっぱいに生きている人も数多くいます。つまり人が幸せに感じるということは、必ずしも景気の善し悪しなどの経済環境だけではなく、むしろその人の常日頃のものの見方・考え方に依存するものではないでしょうか。

幸せを感じるということは、肯定的なものの見方・考え方をするということと限り無く等しいと思います。「あ〜生きててよかった」というような幸せの感情は、自分に向けたプラス思考が働いています。それは景気が悪い中でも、一所懸命生きて、達成感や充実感を味わうことで得られるものではないでしょうか。この幸せを感じようとする力は、我々の生き方そのものを変えてくれます。まわりの環境の変化に影響はされません。絶えず自分自身を直視して、まわりに対してよい影響を与えていこうと努力します、アイデアもたくさん出します。自分が源です。他人のせいにしません。環境のせいにもしません。そしてプラス思考でものを見ようとします。

雅美さん

将来を悲観する必要はありません。世界を見渡しても、日本という国とこの国の社会システムと、日本人の気質は素晴らしい。こんなすばらしい社会を作ったのは、我々と我々の先人たちの「もっと良くなりたい」という気持ちそのものです。もっと良くなりたいという気持ちを形に変えたのが、この社会そのものです。もちろん完全ではない、不完全な生き物である人間が作ったのですから、どこまで行っても、この世の中は不完全です。日本の社会システムも不完全。それでも素晴らしい。そしてこれからも不完全だけれども素晴らしい世の中を我々は創り続けていくのです。

その一員として、日々の生活に、行動に充実感、達成感などの喜びを感じ、「あ〜やってよかった」と言う思いが幸せを感じる力になるのだと思います。そう感じる人たちがたくさんいる組織にしたいなといつも思っています。

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