私は会長として一歩引いた形ですが、価値観の共有は社長の邪魔にならない程度でやりたいと思っています。それもやりすぎると私の自己承認欲求を満たす行為にしかならないので、自分を自分で客観的に見ようとしながらセルフコントロールしています。その中で、今回は外部研修の特性について少し語りました。
日創研などの外部研修のメリット・デメリットはそれぞれありますが、内部・外部に関わらず「他人から与えられた研修」は「やらされ感情」がつきまとう人が多いと感じます。外部研修のプラス要因の一つとしては、やってみようとするスタートのきっかけづくりがあります。それが持続性・継続性の原動力にはなるのですが、研修が終わると続かなくなるのは、根底に「やらされ感情」が解消されているわけではないからです。結局、向き合わないといけないのは、自分の劣等感、自信のなさ、勇気の無さなどから来る自分自身のマイナス感情です。
日創研やコミュニケーションエナジーなどの研修の良いところは、そういう誰もが持っている自分自身のマイナス感情に「直面」する機会を与えてくれるところです。我々凡人はこのような直面の機会を何度も何度も繰り返して、ようやくちょっとだけ前進するのではないでしょうか。その直面の機会からすらも逃げる経営者、経営幹部、社員をたくさん見てきましたが、そういう人たちが人よりもうまくいったケースを私はこれまでほとんど見たことがありません。
自分のマイナス感情に直面すること、ましてや他人から指摘されるのは、誰でも嫌ですし、逃げたいところです。何度も繰り返せば慣れるかというと、残念ながらなかなか慣れません。しかしその直面の体験の繰り返しから逃げないことが勇気や自信をつくることに「後で」気が付きます。(その瞬間やその場ではなかなか自己成長が実感できないところが少々ツラいところです)中には直面することを極端に嫌がり、徹底的に逃げて、拒否する人もいますが、そんな人は自分のカラに閉じこもりがちです。そういう生き方を志向しますし、生き方も仕事の仕方にも限界を作ります。より視野が広く、視座が高く、視点が深くはならないということです。そしてそれがその人の人生の「選択」になっているような気がします。
(極端に嫌がる人たちを前よりも否定しないようになりました。嫌がるには幼少時の強い体験などの理由がそれぞれあるからです。人それぞれです。しかし企業の成長発展の原理原則には、可能思考を持った優秀な経営者・経営幹部・社員の三位一体論はゆるぎないところだと思っています。)
このトレーニングが仕事で最も活かせる場面は、「仕事上のあらゆる困難な状況に直面した時に「自分の論理」で逃げない勇気」ではないかと思います。特に利己的で、理不尽な顧客からの要求をどのように処理するか、複数の顧客からの要望を同時に満たさないといけない状況になった時にどのように向き合うか、複数のタスクの同時処理も同じですね。「やればできる」とか「やってみないとわからない」というような可能思考力が強く求められる場面です。日常の仕事上でもそれをトレーニングするケースが多いのですが、これらの外部研修の良さは、眼の前の状況に直面し、行動をとったことが「自分にとってどんな意味だったのか」をより深く考えされられるところではないでしょうか。